IT関連の税務で狙われるポイントはどこでしょうか?
ずばり消費税の計算です。
IT業界ですと、一般的に下請けにお願いするということがあります。この下請業者が法人である場合は問題ないのですが、個人事業主に対して依頼する場合は注意が必要です。
税務調査の時には、個人事業主に対する報酬を、給与としての支払いなのか外注としての支払いなのかをとても気にします。
というのも給与として計上されれば、消費税取引として認識されず、結果として控除する消費税が減り(消費税は受け取った消費税から支払った消費税を控除して計算される)、納付すべき消費税が多く計算されるのに対して、外注費として計上されれば、消費税取引として認識されて、結果として控除する消費税が増え、納付すべき消費税が少なく計算されるためです。
ではなぜこのようなことが起きてしまうかというと、これは下請けの方と契約を締結していないから起きてしまう問題です。
契約を締結していない個人の場合、仮に個人事業主に場所を貸していて、同じ部屋で作業をしてもらっている、というケースはよくあることです。
ただこれは外の人が見たらどのように見えるでしょうか?
その人が従業員であるのか外部であるのか、第3者が見るとなかなか判別がつきません。
作業している人が外注業者であるのであれば、余計な疑いをかけられないためにも是非、業者と外注契約書を締結してください。