税務調査で確認される項目は「前年から大きく金額の変わった固定費」です。
我々、会計士として監査を行っていた時もそうでしたが、前年度から大きく変動していると気になるものです。
そして気になるからには徹底的に調べるのが調査です。
固定費というのは、売上のいかんにかかわらず、変動しない費用をいいます。基本的には変動しないのです。このため固定費が変動していれば、何かあるのか、ということを疑いたくなるものです。
ただ合理的な理由により変動していれば何ら問題にはなりません。
新規事業や新規出店での経費、戦略的な経費が増えたりするのは事業なので当然のものです。しかし、無理な経費を突っ込んでいるとすぐバレてしまいます。
たとえば家族旅行を旅費交通費に紛れ込ましたり、家の修繕費を経費に入れたりすると、すぐ「異常値」として目を付けられるのです。税務署は調査前に3年間の決算書を横並びにして比較してから来ます。
固定費が増加した場合など、予め理由を想定しておきながら費用として計上することに留意してください。