消費税の税率は平成26年4月1日施行分( 5% ⇒ 8% )と平成27年10月1日施行分( 8% ⇒ 10% )の2段階にわたって行われます。
(消費税法29、地法72の83)。
<消費税率のアップ>
現行 | 改正(26/4/1) | 改正(27/10/1) | |
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4% | 6.3% | 7.8% |
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1% | 1.7% | 2.2% |
合計 | 5% | 8% | 10% |
<適用関係>
税率のアップは2段階になることから、適用関係は次のとおりとなります。
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5%から8%へのアップは、平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡及び保税地域から引き取られる課税貨物について適用になります。
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8%から10%へのアップは、平成27年10月1日以後に行われる資産の譲渡等及び保税地域から引き取られる課税貨物について適用になります。
<企業様への負担>
2段階アップによると企業様の事務への負担が増大します。例えば次の点での事務的負担の増加が考えられます。
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価格設定も2段階化して煩雑になること
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価格設定の2段階化に伴い、値札の変更等も複数回化し行頭の負担が増えること
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システムの変更、メンテナンスも2段階での対応が避けられず、負担が増加すること
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経過措置を考慮すると、会計処理、税務処理において5%、8%、10%の3つの税率が併存することが考えられ、事務処理負担の増加、煩雑化が生ずること
蛇足
2段階アップの理由
- 財政運営戦略の財政健全化目標との関係で、国・地方の基礎的財政収支(プライマリー・バランス)を2015年度までに赤字対GDP比を2010年度から半減させます。このためには、消費税の税率5%アップは避けられないこと
- デフレ経済進行下で一気に5%の税率アップを行うことの経済への影響を考慮する必要があること
- イギリスにある先例では、2段階の税率アップにより、比較的に経済への悪影響が少く税率アップを達成していること